収益物件を購入したが「大きな庭石が邪魔で処分に困っている」、親から実家を相続したが「庭石は処分したい」など、庭石処分でお困りではありませんか?
庭石処分は、「処分」というほどなので庭石は基本的にゴミとして取り扱われます。
ゴミを不適切な方法で処分した場合、廃棄物処理法により罰せられてしまう可能性があるので注意が必要です。
多少面倒でも、専門の処分事業者に相談してみるようにしましょう。
処分費用については、処分する庭石の数や量、重機使用の有無など、個別の状況により異なります。
今回は、庭石の処分費用や、自分で庭石を処分するか?業者依頼するか?について紹介します。
結論から申し上げますと、はじめて庭石を処分するのはとてもハードルが高いです。
その理由も含めて、どのような工程が必要になるか紹介します。
まず庭石を動かして、「撤去」する必要があります。
庭石のサイズや数にもよりますが、ほとんどの場合、庭石撤去はユンボやクレーンなどの重機使用が前提になります。
また、重機を扱えたとしても、庭石の形は様々ありバランスが悪いため、安全に撤去するためには知識や経験が必要になります。
撤去した庭石を処分する場所まで「運搬」する必要があります。
庭石は重量物ですから、運搬する庭石の重量を積載できる車両を用意する必要があり、その車両を運転可能な運転免許も必要になります。
最後に「処分」ですが、そのまま埋め立てたり、細かく砕いたりと方法は様々です。
これらの処分には、ゴミの埋立を許可された廃棄場所や専用の工具が必要になります。
このように、はじめての方が庭石を処分しようとすると、準備することが大変多く、手間と労力と費用がかかります。
また、ゴミ処理に関わる廃棄物処理法は、内容が非常に複雑で、意図せず違法行為を行なってしまう場合もあります。
このような理由から、プロに任せた方が安全面や費用面など、メリットが多いと言えるでしょう。
庭石処分をプロに任せるにあたり、気になるのが処分費用の相場だと思います。
一般的にどれくらいかかるのでしょうか?
お住まいの地域や庭石のサイズ、数などにもよりますが、重機使用を前提とした場合10万円〜というケースが多いようです。
相場を把握するのは、適切な処分を適切な価格で依頼するためにとても重要です。
また、後々になって処分費用が異常に高額だった!などのトラブルに遭遇しないためにも、一般的な内訳について見ていきましょう。
上記はあくまで一例ですが、このような内容が一般的です。
1t=1,000kgの庭石を撤去する場合の費用を算出してみましょう。
→①+②+③=40,000+30,000+30,000=100,000円
以上、計算結果は100,000円となりました。
一般的に、庭石処分費用の算定は、このような流れで行います。
※繰り返しますが、こちらはあくまで一例ですので、庭石のサイズや量などによって変動します。
庭石処分費用が算定される流れを確認しました。
「なるほど、何にどのくらいの費用が発生するかは把握した。だけどこの値段設定は高くないか?」というご意見もあると思います。
そこで、内訳の各項目について詳しく見ていきましょう。
庭石を埋立てたり、細かく砕く破砕などの方法により、庭石1kgを処分するのに必要な費用です。
埋め立てる場合は、庭石の埋立を許可された土地の準備、破砕する場合は、破砕に使用する機械の維持費などに基づいて決定されます。
費用の決定根拠が異なるため、事業者によって単価設定は様々です。
プロの作業員1人に1時間作業してもらう場合、支払う費用です。設定単価が高額に感じられるかも知れませんが、庭石は一般的に重たく、取り扱う際は危険が伴うため、高めの単価設定になっています。
作業員に対する「危険手当」や、庭石撤去の「専門技術」に対して支払う費用と考えられます。
ユンボやクレーン、運搬車両などの機械は、一般的に使うほど少しずつ壊れていく部品、消耗部品があります。
一般的に機械損料は、消耗部品の交換にかかる費用の積立金と考えられます。
また、機械は使用中に不具合が発生しないように、行き届いた整備が必要になります。
日頃の機械整備にかかる費用も、機械損料が財源に充てられます。
このような形で、どういった作業に、どういった目的で処分費用が支払われるのかを把握して、専門処分業者との費用相談に活用いただければ幸いです。
ここまで確認してきた情報は、適切な方法、適切な費用で庭石処分を請け負ってくれる事業者を選定する助けになります。
どのように助けになるか、詳しく見ていきましょう。
まず、相場価格と比較して、異常に高額な処分費用を請求する処分事業者は、ぼったくりである可能性が高いです。
このような事業者と遭遇した場合、費用の内訳を確認して、近隣地域の別の処分事業者の処分費用と比較する相見積が有効です。
ぼったくりを仕掛ける事業者は、費用の請求根拠があいまいだったり、根拠すらない場合もあります。
このような「ぼったくり」は、相見積によって簡単に見破れますので「処分費用が高い!」と感じた際は、多少面倒でも相見積を取るようにしましょう。
反対に、相場価格と比較して安価な処分費用請求がなされる場合、全く費用を請求されない場合もあります。
その場合、費用の内訳を尋ねて、庭石処分費用に該当する項目を確認しましょう。
庭石処分費用は、庭石を個人譲渡する場合、販売する場合については、100%削減できる場合があります。
この場合、庭石はゴミではなく価値ある商品とみなされるため、処分費用を支払う必要がなくなるのです。
ただこのように庭石を商品として引き取ってくれる事業者は、造園業を営んでいて庭石を商品として転売できるなど、限られた事業者であるため、処分を急ぐ場合は一般的な処分事業者に依頼するのがいいでしょう。
相場価格と比較して高い場合も安い場合も、請求の元となる内訳に大きく差はありません。
費用の高い安いにかかわらず、費用請求の内訳をしっかり根拠立てて説明できる処分事業者を選ぶことが大切です。
先ほどの話で、相場価格と比較して安価な処分費用の何がいけないんだ?と思われた方もいらっしゃると思います。
この場合、なぜ注意が必要なのでしょうか?
ぼったくり請求以上に気をつけないといけないのが、排出者責任による罰則です。
排出者責任とは、ゴミを排出した人、ゴミが適性に処分されるたことを確認しなければいけないという、廃棄物処理法上の責任です。
つまり依頼した処分事業者が、違法な処分方法で庭石を処分した場合、捨て主であるあなたが廃棄物処理法に基づいて罰則を受ける可能性があるのです。
罰則は「5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金またはこの併科」とされており、決して軽いものではありません。
しかし、ご安心ください。
ゴミの行く末を見守る仕組みとして「マニフェスト」と呼ばれるゴミ処理の管理表があります。
マニフェストを発行することで、どの事業者がどのような方法で庭石を処分したか、処分量はどれくらいか、などの詳細情報が記載され、排出者の責任であるゴミの行く末を見守れます。
マニフェストの発行については、処分を依頼する事業者に相談してみましょう。
適正処理に努めている処分事業者であれば、丁寧に対応してくれるでしょう。
今回は、庭石の処分費用や、自分で庭石を処分するか?業者依頼するか?について紹介しました。
庭石処分に掛かる費用は、一般的に100,000円〜と決して安い金額ではありません。
費用の内訳や、庭石処分に掛かる手間や労力を把握することで、プロに任せるメリットについてもご理解頂けたかと思います。
処分を依頼する事業者選びをはじめ、庭石処分を進める際に注意しなければいけないポイントの把握など、適正な処分に本記事を活用いただければ幸いです。
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