使用済みの油の捨て方ってめんどうですよね。しかし、めんどうでも排水口に直接!なんて捨て方をしてはいけません。安易に油を排水口に流すと、水回りのトラブルの原因になります。また、捨てるのがめんどうだからといって油を長期間放置すると、自然発火が起こる可能性があり危険です。使用済みの油は、正しい手順の捨て方があります。
この記事では、油の正しい捨て方、捨て時の判断ポイント、捨てる回数を減らすコツを紹介します。ぜひ参考にしてください。
油の正しい捨て方はご存知ですか?意外と知らないという方も多いのではないでしょうか。油は基本的には燃えるゴミに該当します。しかし、廃棄処分する際は念のため自治体のゴミ区分を調べてみてください。というのも、一部の地域では資源ゴミとして回収が行われています。自治体によってはリサイクルされている場合がありますので、ぜひ調べてみてください。
油がどのゴミ区分になるかは、概ねわかりました。しかし、油は液体ですからそのままの状態では捨てられません。そこで活用するのが、キッチンペーパーや新聞紙などの紙です。紙に油を吸着させれば、ある程度は流れ出すのを防ぐことができます。最後に、たっぷり油を吸着した髪を牛乳パックやポリ袋などに詰め込んで捨てましょう。
おさらいすると、油の捨て方のポイントは3つです。
このほかにも、市販の油凝固剤を利用して固めて捨てる方法もあります。ご自身にあった方法で油を廃棄しましょう。
なお、資源ゴミとして回収される場合は、「瓶詰めにする」など指定がある場合があります。ゴミの区分と併せて確認するとよいでしょう。
前章で紹介したとおり、油の廃棄はなかなかめんどうです。だからといって、排水口に直接捨てたりしていませんか?油を排水口に捨て続けると、いずれ詰まりやニオイなど水回りのトラブルにつながります。
油を排水口に直接流すと、排水管の内側に少しずつ付着し、少しずつこびりついていきます。こびりつきが多くなると、最終的には排水管が詰まってしまうでしょう。
しかも、こびりついた油は詰まりの原因になるだけではありません。次第に腐敗が進み、悪臭を放つようになります。さらに、腐敗した油はゴキブリなどの害虫を引き寄せます。使用済みの油を排水口に捨てるのは『百害あって一利なし』と言えるでしょう。
まとめると、油を排水口に流すと起こるトラブルは以下の3つです。
考えただけでも嫌になりますよね。上記のトラブルを避けるためにも、使用済みの油は正しく処理しましょう。
第1章で油の正しい捨て方をご紹介しました。しかし、捨てる準備を正しく行っただけでは不十分です。というのも、油は空気に触れる状態で保管していると、自然発火する恐れがあるからです。油は空気に触れる状態で保管すると、徐々に酸化して発熱します。発熱が進むと最終的には自然発火し、火災の原因になりかねません。
油が自然発火するのを防ぐには『空気を遮断』して保存することが大切です。油は空気と触れなければ酸化しませんから、発熱することもありません。油を長期間保管する際は、未使用か使用済みかに関わらずオイルポットやペットボトルなどに入れるなどして、空気から遮断しておきましょう。
前章で、油の保管方法によっては自然発火する恐れがあることをご紹介しました。実は、油の保管方法に気をつけると、自然発火を予防できるだけでなく長持ちさせることができます。以下の3つのポイントに気をつけて、油を長持ちさせ、捨てる回数を減らしましょう。
揚げ物をしたあとは、油をこして揚げ物カスをしっかりとりのぞいていますか?揚げ物カスを取り除いた場合とそうでない場合は、次に油を使う時のニオイや色が大きく異なるのです。通常、油を使いまわせる回数は3〜4回と言われています。しかし、揚げ物カスを取り除かずに保存すると、少ない使い回しでも不快なニオイが出やすくなります。また、色も黒っぽくなり使い心地が悪いです。使い心地の悪い油は、それだけ捨てる周期が早まります。
油の使い心地を保ち、捨てる回数を減らすためにも、使用後の油は揚げ物カスをこし取ってキレイにすることをオススメします。
油は、空気に触れると徐々に酸化します。酸化すると不快なニオイが出やすく、色も黒っぽくなり使い心地が悪いです。実際に、酸化が進んだ油で揚げ物をすると、揚げ物自体の味も悪くなってしまいます。
また、前章で紹介した通り、油は酸化すると発熱します。発熱は自然発火の原因になりますから、安全上も空気と触れやすい状態で油を保管するのは好ましくありません。オイルポットなどで空気と遮断して保管するようにしましょう。
冷暗所で油を保管した方が良い理由は、『油の酸化を防ぐ』ためです。実は、油の酸化は一種の化学反応なので、冷暗所で保管するだけで酸化が進みにくくなります。化学反応は、温度が低いほど起こりにくいので、油の酸化も冷暗所の方が進みにくくなるのです。
まとめると、油を保管するときのポイントは3つ
このポイントを守れば、油を長く使用することができ、捨てる回数を減らすことができます。ぜひ、参考にしてみてください。
最後に、油の捨て時を判断するポイントを4点ご紹介します。
色は油の劣化具合を見る目安になります。未使用の油と比べて、茶色っぽく、黒くなってきたら捨て時です。
不快なニオイがし始めたら、使い心地も悪くなります。無理をして使い続けると、食あたりなど健康上も好ましくありません。不快感を感じたら廃棄処理しましょう。
油は古くなると粘り気が出てきます。古い油で揚げ物をすると、食あたりの危険がありますので避けましょう。
揚げ物をする温度で煙が立つようになると、発火の危険があります。揚げ物火災の原因になるので、煙が立ちやすくなった油の使用は避けましょう。
いかがでしたでしょうか。
油を頻繁に使う場合は、捨てるのもめんどうになってくるのではないでしょうか。しかし、めんどうでも正しい捨て方で処理することが大切です。正しく処理しておけば、トラブルの原因になることはありません。
また油と上手に付き合うために、この記事で紹介した油を長持ちさせる保管方法、捨て時をぜひ参考にしてみてください。油を捨てる頻度が減り、油に関するストレスがきっと軽くなるはずです。
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