ここ最近になって「SDGs」という言葉を聞く機会が増えたのではないでしょうか?
新聞やテレビなどあらゆるメディアでSDGsが取り上げられ、自治体や企業の取り組みが紹介されています。
しかし、名前は聞いたことがあるけれどSDGSについて詳しく知らない方も多いことでしょう。良い考え方や取り組みなのはわかるけれど規模感や何をすれば良いのか知る機会は少ないはずです。
この記事ではSDGs「持続可能な開発目標」についてご紹介します。
知っているのと理解しているのでは意識が変わってきますのでぜひ理解してみましょう。
SDGSとは環境問題や社会問題に取り組むだけではありません。もっと大きな規模感で地球を良い方向へ進めようという考え方です。
いま、世界中ではさまざまな問題が起きています。その問題は国や地域によって異なり、放っておくことはできません。
一番身近に感じる問題としては「新型コロナ」があげられるでしょう。その他にも地球温暖化をはじめとする環境問題や気候変動も地球全体が抱える課題です。
人々の暮らしに関わることとしては貧困や紛争、人権問題など日本にいてもあまり実感がわかないようなこともある国では大きな課題として取り上げられています。
こういった地球上のさまざまな問題に対して2030年までに解決しようという目標がSDGsです。
ただし、解決するだけではSDGsは終わりません。そういった課題解決への行動は持続可能、つまり活動を続けていくことが可能であると定義しています。
「持続可能な開発目標」とあげられているのはこういった活動を続けることへの意気込みを表しているのです。
また、この持続可能なという部分には「自然環境に悪影響を与えない」という意味も込められています。せっかく取り組む活動が地球上に悪影響を及ぼしていては意味がありません。
続けることができる活動、かつ、環境に悪い影響を与えないというのがSDGsの大きな目標なのです。
発展途上国で問題になっている貧困問題への課題や、人種差別、宗教などから発生する人権問題、そして地球温暖化などの環境問題を世界中が一丸となって解決へと向かっていくのです。
SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略称で持続可能な 開発目標という意味があります。
これは2015年9月に150国の加盟国首脳が集まった国連サミットにて全会一致で決められたものです。2015年と聞くと最近のように感じますが実は長い歴史の中で生まれたものなのです。
遡ること1972年、このときすでに「成長の限界」というものに人々は気づいていました。
人口の増加や、経済や技術の発展に伴う環境汚染により100年ほどで地球は限界に近づくのではとローマクラブが世界中に警告しました。この時代は戦争が繰り返し行われている中で技術の発展、豊かな暮らしを求めて世界中が成長したいと強く願っていた時代でもあります。成長することは良いですが、この調子で成長を続けると地球はもたないと考えられていたのです。
1980年代には「持続可能」という概念があらわれました。わかりやすいところだと、石油や石炭はエネルギー源として欠かせないものですがこういった資源には限界があります。
いつまでも使い続けることができませんし、いずれはなくなってしまいます。そこで「世界自然資源保全戦略」で初めて「持続可能性」という考え方が打ち出されました。続けられなければ意味がないのです。
1989年からは地球環境にフォーカスが当てられ、話し合いが進められてきました。この時代になると戦争する国も少なくなり、皆が平和や安全を意識するようになりました。
そこで平和や安全な暮らしには地球環境問題の解決が必要であるとされてきたのです。1992年には「地球サミット」が開催され、持続可能な開発が世界中の共通認識となりました。
そして1997年には「地球温暖化問題」に対して世界中で取り組んでいこうという意識になったのです。この頃になると国際的な目標が明確にされ「MDGs」というミレニアム開発目標が発表されました。
2000年を過ぎると環境問題だけでなく貧困や教育など社会的な問題も焦点にあげられるようになり、2015年にSDGsが誕生しました。SDGsはMDGsの考え方に「誰ひとり取り残さない」世界の実現がプラスされました。
地球上のすべての生き物が平和で安全に暮らせるようにみんなで取り組みをスタートしたのです。
SDGsは具体的にどんな課題に取り組むべきなのかが17の目標として分類されています。
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤をつくろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任 つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう
飢餓や貧困、教育のほか地球環境に関することももちろんですが、エネルギーや働きがいなど発展途上国から先進国まですべての人が関連のある目標があげられています。
この17の目標をもとに、「具体的にどうすれば良いのか、どうなっていれば良いのか」という明確な答えが169のターゲットとして定められています。たとえば「1 貧困をなくそう」という目標には「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる」というターゲットがあります。自身が興味のあるもの取り組みたいものにはどんなターゲットがあるのか調べてみても良いでしょう。
日本ではSDGsの取り組みとしてどのようなことが行われているのでしょうか。
先進国の日本でも積極的に持続可能な開発目標に対して取り組みが行われています。まずはじめに日本におけるSDGs実施においての優先課題が決められました。
内容としては以下のとおりです。
1 あらゆる人々の活躍の推進
2 健康・長寿の達成
3 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション
4 持続可能な強靭な国土と質の高いインフラの整備
5 省・再生可能エネルギー、気候変動対策、循環型社会
6 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全
7 平和と安全・安心社会の実現
8 SDGs実施推進の体制と手段
発展途上国とは異なり飢餓や貧困という課題は日本では少ないため技術や社会問題、環境問題に力を入れようと定められています。
具体的な内容としては、日本の世界屈指の保健・医療人材を活かして国際健康安全保障体制の構築を目指したり、女性の活躍推進のための開発戦略を発表したりしています。
こういった日本政府が発表したことをもとに各企業や自治体がそれぞれの行動を起こしているのです。
SDGsとは世界中が一丸となって地球上の課題解決に向けて取り組む目標です。
環境問題や社会問題を2030年までに解決しよう、また持続可能な開発として取り組もうと定められています。
問題に取り組む上で重要なのは環境に悪影響を与えずに継続可能であるということです。これに対しても我が国日本でもさまざまな目標や体制が整えられています。
身近なところでもSDGsに関わることがあるかもしれません。地球上の仲間としてSDGsを意識してみてはいかがでしょうあ。
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