ブラウン管は1897年にドイツの物理学者によって発明されたそうです。
以前はテレビやパソコンのモニターと言えばブラウン管が主流でしたが、2000年代に入ると液晶テレビが主流になり2015年にはシャープと海外のメーカーが生産を終了したことで新しく作られることはなくなりました。
最近では、ブラウン管テレビを見かける機会もほとんどなくなりました。
ブラウン管テレビが不要になった場合は、どのように処分をすればいいのでしょうか?
電化製品の中には、家電リサイクル法の対象品目になっているものがあり、ブラウン管テレビは対象品目のひとつです。
家電リサイクル法は、テレビや冷蔵庫、エアコン、洗濯機を適切に処分することで廃棄物を減少するとともに、資源の有効利用を推進するための法律です。
家電リサイクル法に定められた品目は、適切に処分をしないと罰せられる場合もあり注意が必要です。
今回は、ブラウン管の処分方法や、処分する時の注意点につてご紹介します。
ブラウン管テレビの処分は、家電リサイクル法の対象となっており粗大ゴミとして処分できません。
そのためリサイクルするために、適切な処分が義務付けられています。
ブラウン管から新しいテレビに買い換える場合は、購入する店舗にブラウン管の処分を依頼しましょう。
全ての販売店舗で回収をしているわけではありませんが、多くの場合はリサイクル券料金と、収集運搬料金を支払えば回収をしてもらえます。
処分をしたいブラウン管のメーカー名、大きさを確認して、郵便局の窓口でテレビに合わせたリサイクル料金を振り込みます。
品目別メーカー別のリサイクル料金は、「一般財団法人家電製品協会」のホームページから確認できます。
【参考】一般財団法人家電製品協会
リサイクル料金を支払ったあと、指定引取場所に直接持ち込んで処分を依頼します。
指定引取場所は、営業日や受付時間が場所により異なることから、持ち込みの前には事前に確認をしてから持ち込むようにしましょう。
指定引取場所は、「一般財団法人家電製品協会家電リサイクル券センター」のホームページから確認が可能です。
【参考】一般財団法人家電製品協会家電リサイクル券センター
支払いが完了したリサイクル券と一緒に、処分をしたいブラウン管テレビを指定の引き取り場所に持ち込み、処分を依頼します。
市区町村によっては独自のサービスとして、回収している場合もあります。
家電量販店によっては、購入時ではなくても処分を引き受けてもらえる場合があります。
多くの店舗では、家電リサイクル券の費用と合わせ、処分場までの収集運搬も必要となります。
2005年から「家電リサイクル券取扱優良店」制度がスタートし、処分を依頼したい方が安心して家電リサイクル品を引き渡せるお店には、「家電リサイクル券取扱優良店」のマークが付与されています。
ブラウン管テレビの処分を依頼する場合には、一般廃棄物収集運搬業の許可を受けている業者に処分をいらいしましょう。
そして必ず「家電リサイクル券」の排出者(処分を依頼した方)控えを受け取ります。
家電リサイクル券には「管理票番号」が振られており、後から追跡ができるようになっています。
過去には許可を受けていない業者による、不法投棄や不適正処理などのトラブルが起こった事例があります。
また、無料を謳った処分業者が後から高額請求をしてくるなどトラブルの事例もあります。信頼できる業者に依頼をすることが重要になります。
【参考】排出者向け引取り確認サイト(一般財団法人家電製品協会)
ブラウン管テレビの処分は、家電リサイクル法に沿って適切に処分がしなくてはいけません。
その時に注意しなくてはいけないのが「信頼のできる業者に依頼する」ことです。
町中を大音量で巡回し不用品回収を呼びかけるような業者の中には、適切な処分をしない業者や費用のトラブルに巻き込まれるなどトラブルのもとになる業者も存在します。
費用を払って適切な処分をすることは、排出者である使用者の責務になっています。
運搬費用が必要ないメリットがあります。
家電販売店に処分を依頼する場合には、処分費用の他に運搬料金が必要となります。
処分を依頼した場合に、直接持ち込むことで運搬料金が不要となることはメリットのひとつです。
一方で、ブラウン管テレビは最近の薄型テレビと比較すると重量のあるものが多いため、重いテレビを運ばなくては行けない点はデメリットと言えます。
家電リサイクル法の対象品以外のものを処分したい場合に、まとめて処分ができるメリットがあります。
一方で、収集料金や運搬料金が必要となるめ費用面では最も高額になる場合があります。費用が高くなることはデメリットと言えます。
新しいテレビを運んでもらう際に、同時に処分をしてもらうことが可能です。
そのため、業者の収集で別の時間調整することなく、1回ですませられることはメリットのひとつです。
家電リサイクル法に沿って適切にブラウン管を処分する場合は、メーカーやテレビの大きさによって処分費用が異なります。
また、業者に回収に来てもらう場合は、運搬料金や収集料金が別途必要になります。
メーカー別のリサイクル料金は、一般財団法人家電製品協会のホームページから確認することもできます。
同じ国産メーカーであってもリサイクル料金が異なることがわかります。
リサイクル料金は、解体して鉄やプラスチックなどの素材ごとに分類し再利用して、フロンガス等の有害物質を適正に処分するための費用です。
こうしたリサイクルの費用を、使用者である消費者が負担をするのがリサイクル料金です。
収集運搬料金は家電販売店によって異なります。
自宅等への訪問の際の回収費用と合わせ、店舗から処分場所(リサイクルセンター等)までの運搬料が必要となります。
リサイクル料金や運搬料金が必要となるため、使えなくなったブラウン管テレビを無料で処分しようとするのはとても難しいのが現実です。
少しでも安価に処分をしたいと思ったら、まだ使える状態のものであれば誰かに差し上げたりすることはできるかもしれません。
また、利用できる家電製品や日用品を海外などへ寄付をしている団体もありますが、ブラウン管テレビは配送料等の問題もあり、受け入れていない場合もあります。
セカンドライフでは、送料+処分料金+消費税を合わせて2,480円のコミコミ料金です。
ブラウン管と合わせて電化製品をまとめて処分しようとする場合は、不用品回収業者の利用が便利です。
ブラウン管の周りには、地デジチューナーやDVDデッキなど様々な付属品がある場合も多いです。
不用品回収業者であれば、それらをまとめて処分してもらうことが可能です。
また、自宅内まで取りに来て運んでもらえる点もメリットのひとつです。
ブラウン管テレビは、最近の薄型テレビと比較するとどうしても重量があるため力のない女性などでは運ぶのが難しい場合もあると思います。
業者の方に依頼をすれば、そのような心配をすることなく運んでもらうことが可能です。
ブラウン管モニターの処分は、ブラウン管テレビの処分方法と異なります。
モニターに「PCリサイクルマーク」がついている場合には、メーカーの窓口に連絡し回収を依頼できます。
一方、PCリサイクルマークがついていない場合は、回収再資源化料金が必要となるためパソコン3R推進協会へ連絡をして処分を依頼する必要があります。
まだ使用できるテレビについては、場合によって売るれるかもしれません。
大手のオークションサイトなどでは、たまに取り引きがされており、欲しいという人もいないわけではありません。
しかし、高い金額で売ることは難しいのが実情です。
とても古く、レトロ調なブラウン管テレビの場合にはオシャレな雰囲気を目的に売れている場合もあるようです。
将来的は価値が出る可能性も無いとは言えません。
しかし、十数年前まで作られていたことを考えると、まだまだ希少価値が出るという時期は先になるかもしれません。
最近では、昭和レトロなどの古き良きアンティークなインテリアなどが好まれていることもあるので、遠い将来には希少価値が出るかもしれません。
会社(事業者)で使用しているブラウン管テレビも、家電リサイクル法の対象になります。
一般家庭での処分と同様に、適切な処分が求められています。
今回は、ブラウン管の処分方法や、処分する時の注意点につてご紹介しました。
処分は家電量販店や購入店舗に依頼をするのが一般的ですが、近くに指定引取場所がある場合には持ち込むことも可能です。
また、ブラウン管テレビ以外にも処分したいものがある場合は、不用品回収業者に依頼することもできます。
家電リサイクル法は、限りある資源を有効活用するために適切な処分方法が決められた法律です。
ブラウン管テレビを処分する場合は、家電リサイクル法に沿って適切な処分しましょう。
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