産廃・不用品の処分についての疑問にお答えします!

「産業廃棄物の種類と処理方法」産業廃棄物ってどんな種類があるの?処理のルールは?

「産業廃棄物の種類と処理方法」産業廃棄物ってどんな種類があるの?処理のルールは?

産業廃棄物ってどんな種類があるの?処理のルールは?

「産業廃棄物の種類ってどんなものがあるのか知っていますか?」
「産業廃棄物を処理するときのルールは?」

生活の中で「産業廃棄物」というワードを耳にすることがあると思います。一般的に「ゴミ」とよばれる不要になった廃棄物の1つです。
家庭で出たゴミは「一般廃棄物」といいます。同じゴミでも産業廃棄物、一般廃棄物と分けられています。
産業廃棄物と一般廃棄物の違いは事業活動で発生したゴミかどうかということで決まります。
当記事では

・産業廃棄物の種類
・産業廃棄物処理のルール

上記2点について解説していきます。

「産業廃棄物の種類と処理方法」産業廃棄物の種類

産業廃棄物の種類

産業廃棄物とは事業活動で発生した廃棄物の中で廃棄物処理法に定められた20種類を指します。どのようなものがあるのか具体的に見ていきましょう。

1. 燃え殻

ものが燃えた後生成される残さのことです。

・事業活動によって発生した石炭殻
・コークス灰
・ 重油灰
・廃活性炭など。

2. 汚泥

泥状の廃棄物です。

・工場などの排水処理汚泥
・ベントナイト汚泥など泥状のもの

3. 廃油

・潤滑油
・シンナーなどの溶剤
・食用油
・洗浄油
・タールピッチ類など

4. 廃酸

酸性の廃液を指します。pH 7.0 より低い数値が酸性です。

・硫酸
・塩酸
・硝酸
・クロム酸など

5. 廃アルカリ

アルカリ性の廃液のことです。pH 7.0 より高い数値がアルカリ性です。

・ソーダ液
・石炭液
・アンモニア液
・苛性ソーダ液など

6. 廃プラスチック類

プラスチックを原料としてできている廃棄物のことです。

・合成樹脂
・合成繊維
・合成ゴムなど

7. 紙くず

紙くずは使用された業種によって産業廃棄物であるか決まります。
以下の業種で使用された紙類は産業廃棄物です。

・建設業
・パルプ製造業
・製紙業
・紙加工品製造業
・新聞業
・出版業
・製本業
・印刷物加工業
・ポリ塩化ビフェニルが染み込んだもの。※業種を問わず産業廃棄物に。

8. 木くず

木くずは使用された業種によって産業廃棄物であるか決まります。
以下の業種で使用された木材は産業廃棄物です。

・建設業家具の製造など製造業で発生したもの
・パルプ製造業
・輸入木材の卸売り
・物流のために使用したパレットなど

9. 繊維くず

繊維くずは使用された業種によって産業廃棄物であるか決まります。
以下の業種で使用された繊維は産業廃棄物です。

・繊維工業
・建設業から生じた木綿くず
・天然繊維くずなど
・ポリ塩化ビフェニルが染み込んだもの。※業種を問わず産業廃棄物に。

10. ゴムくず

廃プラスチックとは違い天然ゴムでできているものを指します。

・天然ゴム
・生ゴム

11. 金属くず

金属の廃棄物を指します。

・鉄
・アルミ(非鉄金属)
・銅  (非鉄金属)
・真鍮 (非鉄金属)など

12. ガラス、コンクリート、陶磁器くず

ガラス、コンクリートなどの廃棄物を指します。

・ガラス片
・コンクリート
・石膏ボード
・モルタル
・レンガなど

13. 鉱さい

スラグとも呼ばれています。製鉄など金属を精錬する際にでる不純物のことです。

・高炉スラグ(鉄鋼スラグ)
・製鋼スラグ(鉄鋼スラグ)
・銅スラグ (非鉄金属スラグ)など

14. がれき類

工作物の新築、改築等で発生したもの

・コンクリート
・ガラスなど

15. ばいじん

ものを燃やした際に生成される微粒子です。

・EP灰
・鉄鋼ダスト
・電気炉ダストなど

16. 動植物性の残さ

動物性や植物性の固形状の廃棄物です。
動植物性の残さは使用された業種によって産業廃棄物であるか決まります。
以下の業種で使用された動植物性の残さは産業廃棄物です。

・食料品製造業
・医薬品製造業
・香料製造業

17. 動物系固形不要物

食用目的の獣畜などの廃棄物です。
動物系固形不要物は使用された業種によって産業廃棄物であるか決まります。
以下の業種で使用された動物系固形不要物は産業廃棄物です。

・と畜場

18. 動物の糞尿

家畜の糞尿の廃棄物です。

・畜産業から出た糞尿。

19. 動物の死体
家畜の死体の廃棄物です。

・畜産業から出た家畜の死体。

20. その他

・コンクリート固形化物など19項目に該当しないもの。

産業廃棄物の中で「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある症状を有する廃棄物」が特別管理産業廃棄物です。他の産業廃棄物よりも厳しい規定で処理されます。以下の廃棄物は特別管理産業廃棄物に該当する可能性があります。

・廃油
・廃酸
・廃アルカリ
・感染性産業廃棄物
・廃PCB等
・PCB汚染物
・PCB処理物
・廃水銀等
・汚泥
・鉱さい
・廃石綿
・燃えがら
・ばいじん

「産業廃棄物の種類と処理方法」処理について

処理について

廃棄物の処理には適切に処理が行われるように法律が定められています。

廃棄物の不適切な処理は環境問題に直接影響し公害や地球温暖化を起こしてしまうからです。例として過去に発生した四大公害病は発生した産業廃棄物をそのまま川などに排出したことで多くの人々を苦しめました。

平成30年度は全国で3億7883万トンの産業廃棄物が発生した記録があります。もしこの大量の廃棄物が処理されず海や山に放棄されたらと考えるとゾッとしますね。

適切な処理は自然だけでなく私たちの暮らしにも大きく影響します。処理費用は莫大なコストになりますがルールを守って処理をしましょう。

1. 循環型処理法

・廃棄物を出さない
・再利用できるものはそのまま利用する
・加工などを行い、形を変えて利用する
・処分するものは適切に処分する

大前提として廃棄物を出さないことが求められています。ものを生産して廃棄物にしないことがベストです。

再利用できるものはそのまま利用しましょう。廃棄を検討する際に今後使うことはないか、販売することはできないかなど検討してみてください。

形を変えて利用できないかを検討しましょう。原料として利用するなどリサイクルへの取り組みも重要です。
処分するものは適切な処分が必要です。ルールに従って処理することが求められています。

2. 廃棄物処理法

産業廃棄物は出した業者が最後まで処理責任を負わなければなりません。

廃棄物処理法の第3条第1項には「事業者はその事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適切に処理しなければならない。」と記載されているからです。

自社で廃棄を最後まで行うことは難しいですよね。場所もコストもかかり成り立ちません。産業廃棄物の処理は産業廃棄物処理業者に委託することが可能です。

しかし産業廃棄物処理を業者に委託しても責任者が変わるわけではありません。廃棄物処理法の第12条7項に「産業廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物の処理の状況に関する確認を行い、当該産業廃棄物について発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程における処理が適正に行われるために必要な措置を講ずるように努めなければならない。」と記載されているためです。

「産業廃棄物の種類と処理方法」3. 適切に処理を行わないと

適切に処理を行わないと

もし産業廃棄物を不法投棄してしまうとどうなってしまうのでしょうか。

個人が不法投棄をした場合、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金、場合によって両方が科せられることになります。法人が不法投棄をした場合3億円以下の罰金に。不法投棄者は重い罰則が科されます。

令和2年度新たに発覚した不法投棄の件数は139件で、不法投棄量は5.1トンにもなります。重い罰則が科せられていても不法投棄は行われているのが現実です。もし不法投棄の現場に遭遇してしまったら110番で警察に通報しましょう。

産業廃棄物の種類と処理方法!

当記事では産業廃棄物の種類と処理についてお話してきました。仕分けを行い処分するものはルールを守って処理をしましょう。

株式会社スリーエスでは、廃棄物収集運搬業を主体にビルメンテナンス、産業廃棄物中間処理、リサイクルなど「環境」をキーワードに事業展開し、地域環境と地域福祉に配慮し快適な空間作りや地域社会への貢献を目指しております。
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記事の監修: 産廃のはてな編集部
「産業廃棄物に関する知識をもっと身近に!」をモットーに、産廃関連の疑問点や不明点を解決する情報メディア「産廃のはてな」でライターとして活動。3年以上におよぶブログ運営の情報を発信しています。