私たちが日常生活を送る上で欠かせないプラスチック、プラスチックってそもそも何か知っていますか?
プラスチックの原料は石油ですが、生活の中では様々な種類のプラスチックが加工され活用されています。
日用品のパッケージを見てください。
パッケージを見ると、プラスチックの識別マーク(プラマーク)がありどんな種類か見分けられます。
プラスチックは便利な製品ですが、プラスチックの過剰利用や自然環境への廃棄による環境破壊や健康問題を引き起こし社会問題となっています。
プラスチックは長い年月にわたり環境中に残り、生態系に深刻な影響を与えるため正しい知識をもつことが大切です。
今回は、プラスチックの特徴や、プラスチックの問題点についてご紹介します。
ぜひ理解を深めるきっかけにしてください。
プラスチックの語源はギリシャ語の「プラスティコス(plastikos)」の「成形できるもの」に由来し、「自由な形にできる物質」という意味をもちます。
その名の通りプラスチックは、軽量、好きな形に変化させることができる、耐水性、頑丈、コスパに優れているといった特徴があります。
また、種類によっては化学物質への耐久性が優れ透明にできるプラスチックもあります。
プラスチック製品を作るための原料には2種類あります。
主なプラスチックの原料は石油ですが、石油のもとの原油を分解してできた成分の中のナフサが主原料です。
ナフサを加熱分解することでプラスチックの原料である「エチレン」「プロビレン」といった物質になりますが、これらは液体や気体なので、そのままでは製品として利用できません。
製品に利用するためにはプラスチック成型工場での加工が必要です。
プラスチック成型工場では、ナフサがポリマーへ、ポリマーがペレットへ変わりプラスチック製品を作るための原料の樹脂へと変わり、で様々な製品に加工されます。
また、リサイクル原料には使用済みのペットボトルやレジ袋、玉子のパックなどを廃プラスチックとして、プラスチック製品を作るための原料となる再生樹脂に生まれかわります。
国内で生産された樹脂は天然資源由来とリサイクル原料由来どちらが多いかというと、90%以上が天然資源由来を原料とするものでほとんどが石油から作られています。
また、天然資源由来である石油は約99.7%輸入に頼り、国内での生産はわずか0.3%程度です。
一方でリサイクル原料由来である廃プラスチックは国内回収が99.9%で、輸入は0.1%で、廃プラスチックが有効利用されている割合は85%以上となっています。
プラスチックの原料となる樹脂には大きく分けて2種類あります。
熱を加えると柔らかくなって融け、冷えると固まる性質です。
固まった後、再度熱を加えると再び融けて柔らかくなる性質をもっています。
熱を加えると熱可塑性樹脂と同様に融けますが、再度加熱すると硬化しその後は熱を加えても柔らかくならないといった性質があります。
プラスチックの種類には様々ありますが、プラスチックの見分け方は3つあります。
【無色に近く透明】
アクリル樹脂、ポリスチレン、ペット樹脂、ポリカーボネート、AS樹脂、塩ビなど
【半透明で乳白色】
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタールなど)不透明→(ABS樹脂・フェノール樹脂など
【曲げると割れる】
アクリル樹脂・ポリスチレン・AS樹脂など
【曲げると白くなる】
硬質塩ビ・ABS樹脂など
【柔らかく曲げても変色しない】
ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質塩ビ
【水に浮く】
ポリエチレン,ポリプロピレン)・水に沈む→ポリスチレン,塩ビ(軟質・硬質),PET樹脂、ナイロン、ポリカーボネートなど
上記の方法以外にプラスチックの識別マーク(プラマーク)で見極めるという方法もあります。
プラスチックの識別マーク(プラマーク)には、プラスチックでできていることを表すマークです。
プラスチック識別マークには、試用されているプラスチック材料の種類が記され、JIS方式による材質表示により部位の素材が分かります。
【飲料】
ボトル:PET・キャップ:PP・ラベル:PS
【生麺】
外装:PE、PP
内装:PE、PA
トレイ:PET
プラスチックの材質の表示には法律での義務はなく任意になりますが、多くの製品にはJIS(日本工業規格)で決められた略語で表示されています。
プラスチックはそもそも自然由来成分が原料となりますが、純粋な樹脂に化学物質を添加させ様々な製品へと加工されますが、この化学物資が健康被害に影響があるものが使用されているという問題があります。
また、プラスチックの過剰利用や自然環境への廃棄による環境破壊も社会問題となり、「海洋プラスチックごみ問題」は世界で注目されています。
プラスチックの使い捨てやポイ捨て、不法投棄によって海洋流出し、海洋プラスチックごみとなり、その量は年間800万トンともいわれています。
海洋汚染や生物や海洋資源への影響が懸念され、プラスチック長い年月にわたって環境中に残存するため、生態系にも深刻な影響を与えます。
各国では廃プラスチックの回収や破棄方法を見直し、海洋汚染を食い止めようと整備され、日本では「第4次循環型社会形成推進基本計画」と「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」の対策に取り組んでいます。
今回は、プラスチックの特徴や、プラスチックの問題点についてご紹介します。
熱や圧力を加えることにより成形加工することができる便利な樹脂プラスチックは、様々な形で活用され、私たちの生活に欠かせないものになっています。
プラスチックは分別回収し、原料として再利用できる資源ですので、「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」の3Rを心がけることで、廃プラスチックを減らし資源活用することができます。
特徴や性質はじめ、省資源・省エネ素材ということを理解し、プラスチックへの正しい知識をもって取り扱うことが、私たちの豊かな生活につながるでしょう。
「株式会社スリーエス」では、産業廃棄物処理、リサイクル・ハウス、オフィスクリーニング、シロアリ駆除、不用品回収などに対応して、生活環境や職場環境の快適空間作りのサポートをさせていただきます。
プラスチックについて分からないことや廃プラスチックの処分についてお困りのことがあれば、ぜひ当社へお気軽にお問い合わせください。
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