「もう使っていないパソコンを処分したい…」
「新しいパソコンに買い換えたいが、古いパソコンをどうしたらいいかわからない…」など、パソコンを処分したいけれど方法がわからず困っている方は多いのではないでしょうか?
パソコンは精密機器なので取り扱いに気をつけることは理解できても、具体的にどうやって処分したらいいのかはわかりませんよね?
各自治体で回収をしたり、パソコンのメーカーが回収するなどいくつかの処分方法があります。
料金や回収方法がそれぞれ異なるため、自分に合った処分方法を選ぶ必要があります。
また、処分にあたってパソコンのデータの消去やデータ移行も必須です。
適切な方法でパソコン本体を処分し、正しい手順でデータを取り扱わないと個人情報が流出してしまう恐れがあります。
そこで今回は、パソコンの適切な処分方法や、パソコンのデータ消去や移行方法する方法や、パソコン処分に関連する法律について紹介します。
まず、具体的なパソコンの処分方法を解説します。
主に5つの処分方法があり、それぞれ料金や回収方法が異なります。
平成25年に「小型家電リサイクル法」が施行されてから、各自治体でパソコンやテレビなどの小型家電の再利用への取り組みを強化しています。
小型家電回収ボックスでの回収やゴミ集積所への持ち込みなど自治体によって方法が違います。
そのため、お住まいの地域の回収方法を調べたうえでパソコンを処分しましょう。料金に関しては原則無料です。
いずれのメーカーも、自社の製品に限り回収を行っています。
指定の場所まで郵送をする必要があり、処分が完了するまで約1〜2週間程度の期間を要します。
「PCリサイクルマーク」というシールが貼られている場合は無料、なければ3000円の費用がかかります。
古いパソコンを無料で回収して、中古品として販売したり内臓の部品を外部へ販売する専門業者が存在します。
メーカーの回収と同じく指定先へ送るか、業者によっては出張回収も行なっています。
大きさ問わず引き取ってもらえるほか買取代金をもらえます。
回収専門業者と同様、指定住所まで配送するか出張買取も可能です。
状態によっては高額買取できる場合もあるため、一度査定を依頼するといいでしょう。
新しいパソコンへの買い替えを機に古いものを処分したいという方にとってメリットの大きい方法です。
購入時に回収してもらえるだけではなく、下取り割引を適用し新しいパソコンを安く購入できます。
パソコンには膨大な個人情報、人によっては会社の重要な機密情報まで入っているでしょう。
そのため、処分時には必ず全てのデータを消去しなければなりません。
メーカーや専門業者による回収の場合、同時に内部のデータを消すことがありますが別途消去する方がより安心です。
今回は2つのデータ消去方法を紹介します。
パソコンに無意味なデータを上書きすることでデータを抹消する方法です。ソフトをインターネット上から自身でダウンロードしデータを消します。無料で利用できるものから、手間や時間のかからない有料版もあります。パソコンにもともと消去ソフトが備わっている場合もあるため、確認してみてもいいかもしれません。
パソコンからハードディスクを取り出しハンマーなどで粉々に破壊するとデータは全て消えます。
破壊したハードディスクは自治体で回収可能です。
しかし、作業に危険が伴うほか肝心のデータ内臓部分をうまく破壊できていないケースが多いため、物理的にデータを消去したい場合は専門の業者へ依頼をおすすめします。
データの消去方法については解説しましたが、その前にバックアップをとっておきたい、別の媒体にデータを移行させたいという方が大半かと思います。
難しそうに思えるパソコンデータのバックアップですが、どういった方法があるのでしょうか。
今回は代表的な4つのデータ移行方法を紹介します。
CD-RやUSBメモリ、外付けハードディスクに自身でバックアップ、新しいパソコンに取り付けることでデータ移行が完了します。
外部媒体に一旦データを移すので、古いパソコンが壊れてもデータを残せます。
しかし、一度バックアップしたデータは自動で更新されないので新たなデータが増えた場合は改めてバックアップをしなければなりません。
Windowsのパソコンに標準装備されている無料のデータ移行ツールです。
手動でのバックアップと同じくUSBメモリなどの記録媒体が必要ですが、データを一括で移行できるため手間がかかりません。
なるべく手軽に素早く最低限のデータを移行したいというWindowsユーザーにはおすすめの方法です。
古いパソコンのソフトウェア、ネットワークやパスワードの設定など手動バックアップやWindows転送ツールでは移行できないデータも引っ越しできます。
費用はかかりますが、以前と丸々同じ状態でパソコンを使い始めらることが大きなメリットです。
大きな特長はパソコンが故障していてもデータを移行できることでしょう。
これまで紹介した3つの方法は古いパソコンが正常に動くことが前提ですが、専門業者では電源がつかない場合でもデータを取り出してくれます。
費用はかかりますが、突然のパソコンにトラブルが起きた時の心強い味方です。
パソコンの処分方法やデータ消去・移行方法について紹介しました。
しかし、一体なぜここまで気をつけてパソコンの処分しなければならないのでしょうか?
パソコンは個人情報の塊です。
名前、メールや連絡先、画像やテキストデータ。サイトの自動ログイン設定やネットの閲覧履歴も残ります。
業務用パソコンなら、顧客データや会社の機密情報など大変重要な会社の財産が数多く詰まっているでしょう。
もし、何の注意も払わずデータも消去せずに処分したら、こうした情報が漏洩してしまう可能性があります。
自分の個人データが悪用されるだけではなく、会社の重要なデータが流出し社会的な信用を失うかもしれません。
こうした事態を防ぐためにパソコンを適切に処分する必要があります。
また、資源の有効利用を促進する「資源有効利用促進法」が平成13年より施行されました。
パソコンには資源として有効な物質が多く含まれているため、この法律でメーカーによる回収を義務付けています。
万が一不法投棄や粗大ゴミとして処分してしまうと法令違反にあたってしまいます。
パソコンの適切な処分はもはや「しなければならいないこと」なのです。
パソコンの処分方法として、知人へ譲渡したりネットオークションやフリーマケットへ出品するケースも少なくありません。しかし、これらはあまり推奨できない方法です。
知人へ譲る場合は専門業者や自治体へ問い合わせる必要はないですし費用もかかりません。
ネットオークションやフリマアプリへの出品も今や大変手軽にできる時代です。
しかし、いずれもデータを確実に完全抹消しないと個人情報が第三者に渡ってしまう危険性があります。
最終的にそのパソコンが不要になった場合の処分も譲り手に委ねることになります。
万が一データが残っていて、譲り手が不適切な方法で処分した場合そのデータはさらに拡散されてしまうかもしれません。
こうした個人情報を保護する観点から、知人への譲渡やネットオークションへの出品はオススメとは言い難いです。
今回は、パソコンの適切な処分方法や、パソコンのデータ消去や移行方法する方法や、パソコン処分に関連する法律について紹介しました。
何よりも情報漏洩を防ぐために正しく処分する必要があります。
日本は情報化社会として発展を続けています。
利便性が高まる一方、ちょっとしたことで大切な情報を抜き取られてしまうこともあるのです。
自分の身を守るために正しい手順でパソコンを処分しましょう。
「そうはいっても自分だけで処分するのは不安」という方は、まずはパソコン回収業者やメーカーなどの専門業者に問い合わせてみましょう。プロの知見を以って最適なアドバイスをしてくれるはずです。
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